その男子生徒の席は直樹の前だった。彼の名前は武田博司(たけだひとし)。
「(ち、ちょっと待ちなさいよ!あんたが動いたら―――)」
「先生!!」
心の中で叫んでいた遥、そして予想通り彩華が手を上げた。
「私が変わります!!」
立ち上がり、目を輝かせながら言った。
「なら、2人は席を変わってね。」
ニコニコと微笑みながら言う真由香。
「ありがと!ありがと〜!!」
「いや、お礼を言いたいのは僕の方だよ〜。」
太った男子生徒に、彩華は泣きながら何度も頭を下げる。
「おはよ、直樹くん!」
「おはよう、席近くなったね。」
楽しく話し始める彩華と直樹。
「(あのクソ豚野郎…。後で調教してやろうかしら?使える駒を作っておくのもいいわね。まあこれで条件はイーブン、女としてどちらが上か勝負よ!)」
心の中で叫び、彩華を見る。
「昨日1人でモンハンやってたんだけど、やっとアカム装備作ったよ〜。おかげで遅刻しかけちゃった。」
