そう言って、蓮は生徒会室から出て行った。
………………………。
……………。
……。
【屋上】
そこには男子生徒と女子生徒がおり、男子生徒はゴルフバックを持っていた。
「用意はできた?」
「ああ。」
男子生徒はゴルフバックを開ける。そこにはスナイパーライフルが入っており、それを中庭に向けて構える。
「風は無いわ。今のうちに終わらせましょう。」
「了解した。」
スコープから見える先には直樹がいた。女子生徒が時間を指定して呼び出していたからである。
「恨みは無い。だがお前が死ねば、神崎蓮が黙っていない。北と南の戦争が再び始まる。そのために死んでくれ、阿部直樹。」
照準を直樹の額に合わせ、トリガーに指をかける。
「くっ!?」
トリガーを引こうとしたとき、男子生徒の手にナイフが刺さる。
「誰!?」
女子生徒が振り返ると、そこには遥がいた。
「こいつ!」
「待て。」
銃を出した女子生徒を止める。
