「あっはっはっは。どこに行こうというのかね?」
猫スーツが追いかけてくる。
「直樹くん!大佐がいるよ!『天井の城ラヒュタ』のウザイ大佐がいるよ〜!」
この子、ジプリ作品好きなのかと直樹は思う。
「しまった!」
無我夢中で走ってしまい、行き止まりに来てしまった。
「捕まりたまえ、いい子だから。」
猫スーツがゆっくりと歩いてくる。
「会長が入っていないなら、俺でも勝てるはず…。」
右腕を振り上げて猫スーツに突っ込む。
殴ろうとしたとき、ゆらりと猫スーツの姿が歪む。
「え?…………うぐっ……。」
パンチは余裕で避けられカウンターの蹴りを受けて、吹き飛ぶ。
「昔の戦闘データを使って戦ってると思うんだけど…。あのスーツで不良とか倒してたから、けっこう強いよ。」
「早く言ってほしかったよ……。」
猫スーツが近づいてくる。
「ちょっと時間をください!」
猫スーツに向かって、彩華が叫ぶ。
「いや、機械に待ってくれって言っても意味ないと思うよ……。」
「3分間待ってやろう。」
まさかコレのネタふりだったのか…。
