「あん?何だ?」





「他の人に迷惑になるだろう。危険だし止めなさい。」




ライフセーバーの男性が蓮に言う。






「何言ってんだコイツは?わかるか直樹。」




隣にいた直樹に尋ねる。







「いや、シャーク号は速すぎて危険だから乗らないでほしいって言ってるんですよ。」






「はぁ?」




蓮は首を傾げる。蓮は頭の中で打開策を考えた。






シャーク号←危険だから乗るな。





シャーク号に乗れない←楽しめない。





注意した男←楽しめない原因。





その男を排除←楽しめる方法。





考え終わり、蓮は深く頷いた。








「おい、兄ちゃん。ちょっと岩陰に来いや。」




殺気に満ちた蓮が右手で岩陰を指差しながら、左手で手招きする。







「あはは!す、すいません、ちょっと暑さで頭がおかしくなってるんですよ。ちゃんと言い聞かせておきますから!」





「なっ!?何するんだ直樹!離せ!離せコラァ〜!!」





直樹は蓮の腕を掴み、ライフセーバーに謝りながらその場を離れた。




その後、子供がおもちゃをねだるように、乗せろと叫びながら手足をジタバタさせる蓮をかき氷でなだめる直樹だった。。



………………………。




……………。




……。





「さあ!遊ぶぞ!!」




シャーク号を高らかに掲げながら、蓮は海へダッシュした。






「わ〜い!シャーク号だぁ〜!!」




「楽しみです!!」