エンジンがついているためか、浮き輪はすごく安定しており、蓮は難無く浮き輪にまたがる。
「直樹も乗るか?背ビレを外すと2人乗りできるぞ。」
カポッと背ビレを外して、乗れと言わんばかりにポンポンと後ろを叩く。
「はい、それでは失礼して…。」
蓮の後ろにまたがる直樹。
「あの…後ろに持つところが無いんですが…。」
「私の腰を持てばいいだろう?」
「あ、はい…。」
蓮の腰に手を回す。
「それじゃ、いってみよう〜!」
サメの頭についているボタンを押すと、エンジンがかかる。それと同時にバイクのハンドルのような物が出てくる。
「スタート!」
ハンドルを回すと、一気に加速する。
「フルスロットルだ!!」
超高速で進む。
「あ、あの、会長!このままのスピードでいったら!」
「ああ?何だって?」
「だから!このままのスピードでいくと、すぐに―――――ッ!?会長!前、前!!」
「あん?」
前を見る蓮。50メートルプールのすでに4分の3を過ぎていた。
「あ…やべ。」
シャーク号・改はプールから飛び出て、2人は壁に激突した。
