「とりあえず菫達をこっちに呼んだら?つまらないところだったしね。みんなが良ければだけど。」
「すまないな、甘えさせてもらおう。」
猫スーツからケータイを取り出して電話をかけた。
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夕食の時間になり、大きなテーブルにみんなが集まる。
キッチンには総一郎が1人で準備していた。それを見た直樹が総一郎の元へ歩いていく。
「なあ、手伝おうか?」
「座ってろ。私は執事だ、この人数ぐらいで手伝いなんて必要ない。殺すぞ。」
持っていた包丁を直樹に向ける。
「あんたはなんでそんなに好戦的なんだ…。」
「貴様…。麗花様の見目麗しく完璧な肉体美を、その汚れた目で見た…。殺すに値する理由だろう?」
ジャガイモの皮を剥きながら言う。
「あんた…麗花さんが好きなのか?」
ブシュ。
総一郎の指から血が流れる。
「バ、バカ!私は執事だぞ!?お嬢様を好きになるなんて恐れ多い!!」
顔を赤くして、ダラダラと血を流しながら料理を作る総一郎。
「俺にはわかんないけどさ、好きなら好きでいいじゃないか。というか、血を垂れ流しながら料理作んないでくれよ…味がおかしくなるし、赤くなるだろ…。」
総一郎から包丁を取り上げる。
「ちょっと総一郎!あなた血が出てるじゃない!」
麗花が慌てて駆け寄ってくる。
