正面のモニターにズームされた映像が映し出され、そこには直樹とサメが映っていた。
「デカいな、このサメ。」
『全長9.51メートル。このサイズのホオジロザメは、未だに確認されていません。』
「希少な個体だが、直樹が食べられると困るからな。悪いが仕留めさせてもらう。チャージ開始!」
『了解。エネルギー、チャージ開始します。』
銃口に青白い光が集まっていく。それが球体になる。
『フルチャージ完了しました。』
「発射!!」
手の位置にあるコントローラーのトリガーを引く。
一際大きく光り輝き、一直線に光線が進んでいく。それはサメの顎下から脳天を突き抜けて、サメが動かなくなり、海面へ浮かんでいく。直樹はそれを浮き輪代わりにして一緒に海面へ出た。
「はぁ…はぁ…。死ぬかと思った。」
久しぶりの空気を肺一杯に取り込む。
バシャッと水しぶきと共に、猫スーツが海から出てきてサメの上に乗る。
「何してるんだ、直樹。」
「会長〜!!」
猫スーツの足に抱きつく直樹。
「本当にどうした?」
「マジで死ぬかと思いました!助けてくれてありがとうございます〜!」
