「ッ!?つ、つった!!」
泳いでいた直樹の右足に痛みが走った。数秒、海面に頭を出していたが、力がなくなっていき沈んでいく。
「ンンッ!??」
遠くから見ても巨大なサメがいた。そのサメが直樹に気づき、ゆっくりと近づいてくる。
全長8メートルはあるサメに直樹は驚くが、動いた瞬間食べられそうなので、直樹はただ動かずに沈んでいった。
しかし、直樹の息が保たずに、口から息を吐いてしまう。その泡にサメが反応して、直樹へ向かって泳いでくる。
「ンンンン〜!!」
足の痛みに耐えながら、直樹は必死に岸に向かって泳いだ。だが、水中で魚に勝てるはずがなく、徐々に距離が縮んでいく。
その時、直樹は海底に青白く光る物を見た。
【海底】
そこには水圧チェックをしている、猫スーツを着た蓮がいた。
「どう?クロ。各部に異常はない?」
『各部、及びシステムに異常なしです。』
「そっか、なら次は水中での装備のチェックをしよう。」
『了解。エネルギー砲のチェックを始めます。砲身出します』
カパッと口が開き、特殊な形をした銃口の砲身が出てくる。
「さて、的はどれにしようかな?」
『前方、距離60メートル。ホオジロザメと確認、近くに阿部直樹の反応あり。』
「直樹?何してるんだあいつは…。まあいい、とりあえず的はサメにしよう。照準を合わせる。」
『了解。照準をモニターへ出します。照準合わせをマスターへ移行します。』
