直樹はとりあえず次狼のところに行くことにした。







【磯】




次狼の隣で、直樹は一緒に釣りをしていた。クーラーボックスには、すでに魚が入っていた。







「いいのか?遊ばなくて。」




「あはは…。なんか目のやり場に困るんで。おっ!」




竿がピクリと動き、リールを巻くと、17センチくらいの魚が釣れた。その後、入れ食いのように魚が釣れて、すぐにクーラーボックスが一杯になった。





「これだけあれば十分だな。後は雪が何か捕ってきてくれるだろう、戻るか。」





「はい。」




次狼がクーラーボックスを、直樹が釣り竿を持って、ペンションへ向かった。





「片付けとくから、直樹は遊んでこい。」




「え?でも…。」




「行ってきな。」




「はい!」




直樹は海へ走っていった。




……………。



………。



…。




浜辺は透き通っていたが、沖に近づくにつれて深くなっているため、底は見えない。そんな沖を直樹は1人泳いでいた。