それと同時に強い風が吹き、彩華のワンピースの裾が舞い上がる。
「うわっ、うわぁぁっ!??」
慌て裾を押さえるが、すでに遅かった。
「え?何であんた男物の下着はいてんの?」
「俺、そのトランクスどっかで見たことある気がするぜ…。」
「俺からパクッたやつだからだよ、悠斗…。」
直樹の言葉に真里香と悠斗が驚いた。
そして冷たい視線を三方向から浴びる彩華。
「いや、これは勝負下着で…。」
「このバカ〜!!」
真里香の右ストレートを受けて、彩華は倒れた。
気を取り直して、悠斗と真里香も挑戦するが、ポケットティッシュだった。
「俺、くじ運無いんだよな…。」
抽選器を回しながら直樹が呟く。
コロンと玉が出る音がしたが、どうせティッシュだろうと思った直樹は見なかった。
しかし、聞こえてきたのはカラン、カランとベルの大きな音だった。