自分の口にラメがついていて、エリーゼは驚いた。
「なんかラメって感じじゃない気が――――――――ッ!?」
直樹は気づいた。
「(草と一緒に蝶を食べちゃってる〜!!?)」
エリーゼについていたのは蝶の鱗粉だった。そして直樹はとりあえずエリーゼの口を拭いてあげた。
………………。
………。
…。
「苦手なモノ?」
首を傾げながら呟く。直樹と彩華はエリーゼにも聞いてみることにした。
「そう、見ただけで悲鳴上げちゃうような物ってないかな〜?」
「ナイ。」
エリーゼは即答した。
「そうだろうと思ってたよ。」
直樹はジュースを飲みながら言った。
「悲鳴上げる意味がわからないヨ。世の中、食べれる物と食べれない物の2つだけデス。」
「なんかエリちゃんらしいね〜。」
「『エリーゼ論』だね。」
「Oh!ナオキ、それはいい名前デスヨ!」
今ここに、『エリーゼ論』が誕生した。
………………………。
……………。
……。
