牛乳と猫スーツ。




2人は少しの間、ゴキブリの話で盛り上がった。





「あんた達、学食でゴキブリの話は止めなさいよ。」




2人が振り返ると真里香いた。カウンターでは悠斗が何かを注文している。





真里香と悠斗が隣に座り、2人にも苦手なものが何かを聞いてみた。







「苦手なもの?まあゴキブリはわかるけど、あんた達が聞いてるのは個人特有の苦手なものでしょ?」




「そうだな。だとすると、俺は何だろ?」





「直樹は勘違いした蓮さんじゃね?よく追いかけ回されてたじゃん。」




「言われてみたら確かに…。というか悠斗、昼からステーキ食べないでくれ…。」




直樹の隣で悠斗はステーキを食べていた。







「え?ダメか?」





「いや、ダメじゃないけど…まあいいや、悠斗は何が苦手?」





「俺は雪姉に菫さんに氷先生だ…。」




一気にテンションが下がった悠斗が呟いた。







「そ、そっか…。真里香は?」





「私?そうね〜。怒ったお姉様かな、恐いってレベルじゃないわ…異常よ。」





「あらあら、真里香ちゃんはお姉ちゃんを異常と思ってたのね。」




いつの間にか真里香の後ろに真由香が立っていた。






「みんなごめんね〜。ちょっと真里香ちゃんお借りするわ〜。」




「ち、ちょっとお姉様!?」




真里香の襟首を掴み、真由香は学食から出て行った。






「悪い、ちょっと行ってくる。」




ステーキを一気に口に入れて、悠斗は2人の後を追った。