「これより輸送隊の強襲作戦に入る!1番隊は俺と来い。留守は雪に任せてある、2番隊は雪の指揮下に入れ!」





「了解!」「了解です!」




2人同時に敬礼する。





「子守はお願いしますよ、真由香先輩。」





「バレちゃったか〜。」





伊織と睦美が振り返ると、戸棚の影から真由香が出てきた。




「真由香先輩!?いつからそこに!??」




「あわっ!?む〜ちゃん気づかなかったです〜!」




驚く2人。さらに睦美は驚きすぎて、後ろにこける。






「もう、ホントにむ〜ちゃんはかわいいわね〜!」




右腕だけで睦美を抱きかかえて高速頬擦りをする。






「あ、熱いです〜!ほっぺが熱いのです〜!!」



今にも煙が出そうなほど、睦美の頬は赤くなっていた。





「バカなことしないでください、直樹や真里香達は任せますよ。」




「あら、彩華ちゃん達はいいの?」




「彩華達は沙織が見てますから。」




いつの間にか制服から、戦闘専用の服に着替えて、黒のコートを身にまとい、黒猫スーツが入ったケースを持つ。






「伊織、準備ができたら部隊を駅前に集合させろ。俺は先に行って待っておく。」





「う、うん。わかった。」



呆然としていた伊織の肩を叩いてから部屋を出ようとする。






「蓮ちゃん。」




真由香に呼び止められ、蓮は振り返る。






「無理しちゃダメよ。」




「わかってますよ。」




クスッと笑い、蓮は部屋を出た。