「委員長、副委員長、隊長は自分に配属された部隊を自由に率いて行動できるの。訓練は自由参加だし、会長に仕事を任されてる人もいるから、なかなか会う機会がないのよ。」




委員長、副委員長である真里香と悠斗が率いる50人の本隊。1番隊から5番隊までが率いる100人の分隊。これらを合わして、総勢157人。これが龍堂学園の風紀委員である。






「なんかすごいな…。」





「分隊を作ったのは蓮さんが会長になってかららしいぜ。」





「そうなの?それじゃ、それまではどうやって?」





「普通に委員長が全員に指示を出してたわ。お姉様もやってたそうよ。」



「真由香先輩か…あの人もかなりスペック高いからな。」




直樹が頷きながら言う。





「明日隊長達に渡す物があるから、一緒に付いて来て会ってみる?」





「そうだな、一緒に訓練に参加するかもしれないしな。会ってみるよ。」




………………………。





……………。





……。






【次の日】




昼休憩になり、素早く食事を済ませた直樹と悠斗と真里香が廊下を歩いていた。





「まずは誰からにしようかな?」





「1年からの方がいいんじゃね?」




「そうね、そうしましょう。」




真里香と悠斗が話し合い、1年の隊長達からになった。





【1年7組の教室前】




「零(れい)〜!」




長い黒髪の女の子の後ろ姿を見つけて、真里香が名前を呼ぶ。





「?」




名前を振り向いた女の子を見て、直樹は固まる。時代劇に出てきそうな狐の仮面を付けているのだ。