「いやいやいや。私、初心者ですよ?」
抗議する間もブーイングが鳴り響く。
「こいつら…私にケンカ売ってる…。」
(決定ボタンを押せば止まります。)
「やってやる〜!!」
数時間後…。
「オラ、オラ、オラ〜!!」
高速で足を動かす彩華がそこにいた。
「ヨッシャ〜!!ランクA!」
数十分後…。
画面を見ず、後ろ向きでプレイする彩華がそこにいた。
「よし!ランクS!」
数分後…。
後ろ向きで、逆立ちでプレイする彩華がそこにいた。
「パーフェクト、キタ――――――!!!」
拳を高らかに上げる。
「今日はこのくらいでいいだろう。風呂に入ってきな。」
「は〜い!」
上機嫌で風呂場に向かう彩華。
「あの集中力を他に向けてほしいんだが…。」
ゲーム機とコントローラーを片付けながら呟く。
「兄貴〜。泡風呂にしていい〜?」
「好きにしろ。後、裸で出てくるな。」
「は〜い!」
「やれやれ。」
………………………。
……………。
……。
クロアとシロウが寝ているソファの向かいのソファで、今さっき風呂を済ませた蓮は仕事の続きをして、彩華はそんな蓮の膝を枕にしながらケータイを見ていた。
