「授業のこと?2限目はサボるって決めたの!」
替え玉をもらうためにカウンターへ器を持っていく。
「それも違うんだよ…。今日は、もうすぐ来るんだよ……。」
おばちゃんが替え玉を持ってきて、彩華の器に入れる。
「今の私に恐い人なんていないの!!大体誰が来るの?」
「俺だ。」
彩華の後ろには、何かの書類を挟んだバインダーを持った蓮が立っていた。
「おばちゃん…。後ろにいるのって、まさか兄貴?」
「来るって言ったろう?」
「兄貴とは聞いてないよ〜!」
教師が来ても恐くはなかったが、蓮は例外である。
………………………。
……………。
……。
【生徒会室】
食材の在庫確認と売り上げ確認を終わらせた蓮が、彩華を生徒会室に連れてきていた。
「……………。」
彩華を会長席の前に立たせ、蓮は椅子に座り、改めて今の彩華を見て言葉を失った。
いつも腰に巻いているブレザーを、冬場はマントのように羽織っている彩華。
スパッツをはいていても動く度に揺れる太もも、ピチピチになった上着のお腹部分は先程食べたラーメンのせいなのかは分からないが、膨らんでヘソが見えている。
「あや……か…。」
学食では仕事を優先していたので気づかなかった蓮は、汗をダラダラと流しながら口を開いた。
「はい…。」
「お前、どうした?ストレスか?イライラを解消するために食べまくったのか!?」
説教しようと思っていた蓮だが、本気で心配する。
