「まったく、ブタみたいにブクブクと太りやがってバカ姉がっ!いや…ブタ姉だな。そら、鳴いてみろブタ!!」
鎖で抜けないようにした刀の鞘尻で、彩華のお腹を突いた。
「それは酷いよ…。」
「はあ?ブタが言葉を話すんじゃねぇ〜よ!ブーって鳴け!」
「ぶ…ブー。」
「聞こえねぇぞ!もっと大きく!!」
「ブー!ブー!!」
「あはははははっ!マジウケるんですけど〜。恥ずかしくねぇのかよ!あ〜はっはっは―――――――は…。」
キョロキョロと辺りを見回す。
「お帰り、優華。」
「私…一体何を?」
「言いたくない…。」
「とりあえず、スカート直すね…。」
「お願いします。」
………………………。
……………。
……。
【新館・廊下】
「姉さん、スカート大丈夫?」
「うん。大丈夫だよ〜。」
ジャンプしたりスキップして、大丈夫とアピールする彩華。
「あっ、菫さんだ。菫さ〜ん!」
「おや?彩華に優華か、おはよう。」
階段を上ろうとしていた菫が立ち止まる。
「……………。」
「どうしたんですか?」
「彩華、太ったな。」
「えぇぇっ!?」
今さらだが、太ったと言われると驚く彩華だった。
「この辺。」
ムニムニと彩華のお腹を触る。
「それにこの辺。」
ムニュムニュと彩華の腕を触る。
