「ホントに息の根を止める気かな…?」
「射止めるの間違いではないでしょうか?」
優華と話していると。
「若いな、キミたちは…。恋とは戦いなのだよ。」
菫が座敷を広げてお茶を飲み、空を見上げていた。
理解できないのでスルーする。
深見さんが相田に近づく。
「キミはさっきの…。」
「あの…。お詫びになるかわかりませんが、クッキーを持ってきました……。」
包みを相田に渡し、隣に座る。
「ちょうど小腹が減ってたんだよ。」
包みからクッキーを1つ取って食べる。
「うん。おいしい。」
「良かったです…。あの、何の本を読まれているんですか?」
深見さんが相田に聞く。
「推理小説だよ。昔から好きなんだ。」
「そうなんですか〜。私は恋愛小説ばかりで…。」
