「あやしいデス…。白状しなサ〜〜イ!」
エリーゼに後ろから抱きつかれる直樹。
「ち、ちょっと!?」
いきなり抱きつかれたことの驚きと、背中に当たっているバスケットボールの如き大きさ2つの胸の感触が合わさって直樹は慌てふためく。
「Oh!これは楽チン!ナオキ、Let's GOデ〜ス!」
「うう…。わかったよ。」
溜め息を吐きながら、直樹は教室まで「GO!GO!」と笑うエリーゼを背負って行った。
………………………。
……………。
……。
【放課後】
冷たい風が吹く中で、直樹は校舎裏にいた。
「うおおらああ〜!!」
腹底から出した叫びと共に、直樹が校舎を駆け上がる。
しかし、4分の1もいかないところで落ちていき、下に置いてある分厚いマットの中央に寝るように倒れた。
「うまくいかないな…。」
ヴィィィィィン!!ギィィィィィン!!
「もう一回やろう。」
ヴィィィィィン!!ギィィギィィィン!!
「…………。」
ヴィィィィィン!!ギィィギィィギィィィン!!
この修行中、直樹の耳にはモーター音と何かを削る音が聞こえていた。
