「いやいや、こんなには無理ですよ会長!というか、こんな量、食べきれるんですか!?」
「ガツガツ!ガツガツ!ガツガツ!ガツガツガツガツ…。」
目の前に底無しの胃袋、エリーゼがいた。
「対策は完璧だ。」
グッと親指を立てる菫。
「すごく安心しました。」
エリーゼの登場で、大富豪でジョーカーを2枚持っているような安心感を得た直樹だった。
「会長、後で修行してくれますよね?」
「今日は放課後にやってやるから、今は騒げ!!」
蓮は、まだまだ持っていた食券を使い、周りの生徒も巻き込んで、学食内はお祭り騒ぎになっていった。
昼休み終了のチャイムが鳴る。
「おお、もうこんな時間か〜戻るか。」
蓮の祭り終了の言葉と同時に、生徒達が学食から出て行く。
直樹もエリーゼと一緒に教室へ向かう。
「ううっ…食べ過ぎた。」
少し膨らんだお腹を撫でながら歩く直樹。
「エリーゼはまだまだイケるのに…。物足りないデス!」
最初から最後まで食べ続けていたのにもかかわらずに、お腹はまったく膨らんでおらず、代わりに膨らんでいるのかといわんばかりの大きな胸が歩くたびに上下に揺れる。その上下運動を、直樹は横目で見ていた。
「どうしたノ?」
視線に気づいたエリーゼが直樹の顔を覗き込む。
「い、いや、なんでもない!」
全力で首を横に振る直樹。
