「ど〜よ、このフルコース!めちゃくちゃリッチじゃね?あっはっは!今日は俺のおごりだぜ〜!」
一番端に次狼、その前に雪、その隣に菫、菫の前に蓮。いつもの席に座る生徒会メンバーの前には、パーティーでもあるのかというような量の料理が置かれていた。
「何ですか…これ?」
「おう!来たな直樹〜!早く座れよ!」
「は、はい…。」
今や指定席となった蓮の隣に座る直樹。
「で、何なんですか、この料理の数は…。」
「蓮が麻雀で稼いだんだよ。」
お茶を飲みながら菫が言った。
「賭事ですか…。でも会長に勝負を挑むって無謀なんじゃ?」
「まあ、普通はやらないでしょうね。ただ蓮の賭けている物が手に入るなら、食券じゃ安いものだからね。」
そう言って、雪が唐揚げをパクッと口に入れる。
「会長が賭けている物?」
「蓮のノートだ。あれがあれば勉強してないやつでも高得点が取れる。」
うどんを食べながら次狼が言う。
「秘密道具みたいですね…。」
「喋ってばかりいないで食えよ直樹!」
