言い終えようとしたときに次狼に殴られる。
「この色情魔が!俺達の品性まで疑われるだろうがぁ〜!!」
「痛い…。」
頭に大きなたんこぶができた菫が悶える。
「とりあえず、ちゃんと学校にきなさい。」
「は、はい…。」
雪に言われて、男子生徒は頷いた。
「それじゃ、撤収!」
蓮の言葉と共に、3人が部屋を出た。
………………………。
……………。
……。
【1年2組】
4限終了のチャイムが鳴って、弁当箱を開く人や売店や学食へ行く人など賑やかな時間がやってきた。
拓也は希美と、悠斗は真里香と食べているので、最近では食後の運動(修行)もかねて蓮と食べている。彩華達と食べるときもあるが、修行中の身であるために蓮の方を優先している。
そして蓮から学食に来いとメールがきたので、直樹は教室を出た。
【学食】
学食では好きな場所に座るのが普通だが、ここ龍堂では一カ所だけ必ず空いている場所がある。中央の一番前、カウンターに一番近い場所だ。蓮達生徒会メンバーが学食に来るといつも座るので、他の生徒が気を使って空けているのだ。
前まで席は4つ空いていたが、最近では5つ空いている。おそらく直樹の席である。
直樹が学食に入るやいなや、蓮の声が聞こえてくる。
