ゆっくりと首を動かして、その視線を向けている人物を見た。
「てめぇ…私はロボットと戦ってるのに、女とイチャつくとはいい度胸してるじゃねぇか。」
目は鋭くつり上がり、青い瞳からは氷のような冷たい視線。青黒いオーラを纏っており、ロボットがそのオーラに近づいただけで壊れた。
優華が刀を持った右手を振り下ろすと、衝撃波が直樹に向かって地面を走る。
「君のこれからが不安だ…。」
「あはは…。」
そう言って、沙織は後ろに大きく跳び、直樹はバックステップして衝撃波を避ける。
「ったく…。私が手伝ってやるんだ、とっとと終わらせるぞ。」
優華の負の感情が限界を越えると現れる人格である。これまで不完全だったが、今回は完璧に入れ替わっている。通称・黒(くろ)優華。〈たった今、直樹が勝手に命名。〉
「うん…。ありがとね。」
「べ、別にてめぇのためじゃねぇからな!勘違いすんなよ!」
少し顔を赤くしながら黒優華が言う。
「とりあえず彩華さんとエリーゼを助けないと。」
