「考え事だろ。」





寝返りをうって、沙織を見ながら蓮が言う。沙織は頷いて、蓮の方へ歩いていく。







「おおかた彩華に自分の作る生徒会に入れと言われたんだろ?」





「あの子は君そっくりだな。」






沙織は蓮の隣まで来る。






「私はどうすればいいんだろう?」






「何を迷ってるんだ?自分が思うようにしたらいい。」




蓮が起き上がり、2人は並んで座る。








「私は君に恩を返せたかい?」






「俺はただ鳥籠の扉を開けただけだ、出たのはお前の意志だろう。それでもまだ恩なんて言うなら…俺の代わりにあの子達を見守ってくれ。俺ももうすぐ3年だ、見てやれる時間は少ない。」






「もう少し考えてみるよ。」





「ああ、深く考えないで好きに生きればいいんだよ。それじゃ、俺は寝る。」





そう言って、蓮は自分の腕を枕にして、寝顔を見られないよう横になって眠った。







「おやすみ、蓮。」





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