「はいはい、それより早く参拝しましょ。」
彩華をあしらって真里香が先を歩く。それに続くようにみんなが歩いていく。
「ちょっと待って〜!」
慌てて彩華も後を追う。
6人はお賽銭を入れ、カランコロンと大きな鈴を鳴らして、パンパンと手を2回打って合掌する。
「さて、絵馬でも書こうか。」
「ナオキ、エマって何ですカ?」
「この木の板に願い事とか書くんだよ。」
「Oh!おもしろそうネ〜!」
満面の笑みを浮かべてエリーゼが絵馬に願い事を書く。
〔お腹いっぱい食べたいです!〕
はたして彼女が満腹になる日は来るのだろうか?
「彩華…あんたそれ目標じゃないの?」
「ほへ?」
〔生徒会長になる!〕
「ダメ?」
「いや…ダメじゃないと思うけど…。」
「真里香ちゃんは?」
「あ!ち、ちょっと!?」
〔悠斗が元気でいますように。〕
「熱いね〜真里香ちゅわ〜ん。」
「別にいいじゃない!」
顔を赤くする真里香。
「それじゃあ悠斗は?」
彩華が悠斗の絵馬を覗き込む。