牛乳と猫スーツ。




「「「「「「いただきま〜す」」!!」」」」





鍋の蓋を開けると、湯気がぼわっと出てくる。普通の事だが、エリーゼはまるでマジックを見たように驚き喜ぶ。







「先手必勝デ〜ス!」




エリーゼは箸でガバッと、対エリーゼ用特大鍋から取る。お肉9割、白菜1割。肉だけ取ろうとしたエリーゼは、付いてきた白菜をじとーっとした目で見る。






「ちゃんと野菜も食べなさいよ。」




真里香が身を乗り出して、エリーゼの器に野菜を入れる。









「ギィヤァァァ〜!!何するですカ!?エリーゼの器はお肉Onlyなのですヨ!!」




猫のように髪を逆立てて怒るエリーゼ。






「あんたのために入れてあげたのよ。バランスよく食べなさい、じゃないと太るわよ。」




太るというワードに彩華がピクリと反応するが、自分の器を見てバランスよく入っていることを確認してから、また食べ出す。







「エリーゼはマリカと違って胸にいくからいいんデス!」




エリーゼは自慢の大きな胸を強調するように胸を張る。







隣に座っていた悠斗が横目で見ているのを見て、真里香が悠斗の耳を引っ張る。









「何見てんの?」





「いててて…。しょうがないだろ、男なんだから!なあ、直樹!」




その場にいた全員が直樹を見て、今まさに椎茸を口に入れようとしていた直樹の手が止まる。









「……いや…その…。」





悠斗に俺まで巻き込むなと目で訴えながら、言葉を濁す。