そのテーブルを囲うように、直樹、彩華、優華、真里香、悠斗、エリーゼが座っている。
すでに鍋には具材が入っており、グツグツと煮え立っていた。
直樹と優華と真里香が調理班、彩華とエリーゼと悠斗が買い物班であった。
「う〜ん?紅白か…はたまたK1か…。」
ピッピとテレビのリモコンを押す彩華。
「間を取ってガキ使にしない?」
「おお!ナイスアイディア直樹くん!」
保健室での出来事はすっかり忘れて、いつも通りの2人。
「沙織さんも来てくれれば良かったんですが…。」
「しょうがないよ、雪さん達に呼ばれてるらしいし。」
「お魚だけいただいてしまって…残念です。」
優華の前には、沙織が捕まえた魔の森の魚の切り身が置かれていた。直樹達が昼間に誘ったのだが、雪達との先約があるらしく断られ、さらには魚を渡されてしまった。
「ま、おいしくいただこうよ。」
「そうですね。」
「それじゃ、食べようか。」
直樹が言うと、みんなが手を合わせる。
