牛乳と猫スーツ。




【直樹と悠斗の部屋】




気絶した直樹が目を覚ますと、自分のベッドで寝ていた。






「う……左頬が痛い…。」



「おお、起きたか。」




声のする方に目線を向けると、悠斗は部屋の中心で逆立ちしながら腕立てをしていた。






「風紀の合宿行っても、悠斗は変わらないんだな。嬉しいような悲しいような…。」




そんな事を呟いていると、ピロロッと直樹と悠斗のケータイが同時に鳴る。





拓也からだった。どうやら2人に一斉送信したらしい。







―――――――――――――――From 拓也
―――――――――――――――無題
―――――――――――――――希美と付き合うことになった。
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しばらく部屋は沈黙に包まれた。






「「なんだってぇ〜!!?」」




2人の叫び声は寮に響き渡るほどだった。もし冬休みなどの大型連休でなければ寮長が乗り込んで来ていただろう。






「やっべぇ、おめでとうメール送らないと!」




慌てて飛び起きてメールを打つ直樹。







「うおぉぉ〜!!うらやまし過ぎるぞ拓也!」




その場でのたうち回る悠斗。





「まあまあ、祝おうよ悠斗。」