【保健室】




「失礼しま―――ごほっごほっ!?」




保健室のドアを開けると、煙が充満しており、直樹は咳き込んでしまう。





「おや?客とは珍しい。」


デスクに足を乗せ、白衣を着たショートカットで茶髪の女性が煙草を吸っていた。






「藤原(ふじはら)先生!校内で喫煙しないでください!!」



真里香が前に乗り出して言う。






「なんだ真里香か。ここは私の城だ、何をしようと私の自由。ここに来る方が悪い。」




煙で輪っかを作くりながら話すのは、養護教諭の藤原かなめ。サバサバした性格で女子生徒から人気があり、Sっ気があるので一部の男子生徒からかなめ様と崇められている。






「それより真里香。お前少し胸が大きくなったな。」




「えっ!?」




「どれどれ。」




煙草を消して立ち上がり、真里香の胸をさわる。特に嫌がることなく、真里香は身を任せていた。





「ん〜?Aってとこかな、もう少し大きくなるね。」




「ほ、本当ですか!?」




「なんで驚いてるんだ?真由香はCくらいあるんだ、お前もBくらいにはなるよ。後は彼氏作って揉んでもらえ。」



新しい煙草をくわえて火をつける。





「か、彼氏…。」




チラッと悠斗を見るが、すぐにうつむく真由香。





「で、何か用か?」




ふーっと煙を吐きながらデスクに腰掛ける。





「そうだった、実は…。」



目的を思い出した直樹がかなめの前に出る。





直樹と彩華を見たかなめが一際大きく煙草を吸う。