「修学旅行じゃないんだぜ?ケガする前に家に帰んな。」
「この仕事、長いんですか?」
「ああ、そうとも!前にアメリカ行った時には100人は殺ったぜ!!」
「そうなんですか。」
蓮が言い終えると同時に係員が部屋に入ってくる。
「ヘリの準備ができました。」
男達が次々と部屋から出て行く。蓮の前にいた男は「足を引っ張るなよ。」とだけ言って部屋を出た。溜め息を吐いて蓮も部屋を出る
ヘリに乗り込むと同時にインカムから通信が入る。
『聞こえるかい?橋本だけど。』
商店街で仕事の仲介をしている橋本浩助だった。
「聞こえてる、どうかしたか橋本さん。」
『いや、今さらだけど、よかったのかい?次狼くんには止められていたのに…。』
「いいんだよ、体を動かさないと逆におかしくなりそうだから。」
『そうか…。後、ちょっとトラブルが入ってきたんだ。彼女も来ているらしい…。』
「円か…。」
『嫌な予感がするよ。やっぱり止めといた方がいいんじゃないかな?』
「大丈夫ですよ。円とまともにやり合うつもりは無いですから。」
『気をつけてね…。』
ピッと通信を切る。
「もうすぐ目的地だ!」
パイロットが言うと、俺達が武器の安全装置を外す。
蓮だけは腕組みしながら外を見ていた。
