牛乳と猫スーツ。




「蓮!」




声と同時に大きなカバンが飛んでくる。






蓮はそれを片手でキャッチする。




「頼まれてた道具と武器、あとアレの刃こぼれも直したから、家で確認しといて。」







「ありがと、知佳。」




礼を言って、バイクを走らせた。





蓮が向かったのは自分の家ではなく、空港だった。




フロントで蓮は何かのカードを見せると、係員にとある部屋に案内される。




ドアを開けるとロッカーに囲まれた部屋の中で、服の上からでもわかるくらいの筋肉質の男達が5人いた。






ジロジロと見られるが、蓮は気にすることなく空いているロッカーの前で準備を始める。





特殊繊維で作られたポケットの多いズボン、黒のタンクトップに薄手のジャケット、その上から黒いロングコートを羽織る。





ズボン、ジャケット、コートに知佳から渡されたカバンから取り出した道具と武器を装備する。







最後にロッカーに入っていたインカムを取り、耳にイヤフォン、襟にマイクを付ける。






空になったカバンをロッカーに入れて鍵を閉める。





「おう、兄ちゃん。」




振り返ると、ヘラヘラした男が立っていた。