牛乳と猫スーツ。




「あの…それ………。」






「え?何かな?」






「私にも…つく……のかな…?」




忍は顔を赤くしながら言った。







「大丈夫だよ、私が特別なだけだから。」





「そう……。」




マジでビビったぜという表情の忍。







「私…忍……あなたは…?」





「えっ!?わ、私?えっと……。」




忍が女だと信じてしまっているので、今さら本当の事を言えない直樹。







「な、直子(なおこ)!私は直子だよ。」




〈直樹は女装のスキルを修得した。〉




〈直樹はもう1人の自分の称号を得た。〉





「(嫌なスキルと称号を得てしまった…。)」




自分のこの先に不安を覚えていると、忍が直樹の服の袖をチョンチョンと引っ張る。







「どうしたの?」






「今…時間ある……?」





……………………。






……………。






……。





忍に連れられてきたのは校門から洋風の本館まで続く道の花壇だった。流石はお嬢様学園、色とりどりの花が植えられている。






「綺麗だね。」