「ちょ、ちょっと、菫さん!?勝手に服を脱がさないでください!」
「ブラをつけなきゃいけないんだ、我慢してくれ。」
ドタバタとする音と声が隣の寝室から聞こえる。
「何してるの?覗きたい!」
そろりと寝室に近づこうとするが、雪に捕まる彩華。
「さて、次はトランクスだ。おっ、なかなかいいモノを持っているな。」
「ギヤァァァァ〜〜!!?な、なんで菫さんが下ろすんですか!!」
寝室で行われている事に興奮する者がいた。
「楽しそう!私も混ざる!!」
彩華だった。
「ぐべっ!?」
純粋な彩華に悪影響と、さすがに危険と判断した雪が、彩華に手刀を入れて気絶させる。
「すまない、それじゃあこの下着はいて。」
「脱がされるよりキツいことさせますね!!」
「なんだ、はかせてほしいならそう言えばいいんだ。ほら、足上げて。」
「もう、嫌だぁ〜〜!!」
5分後、セントリーの制服を着た直樹が、放心状態で出てきた。
「もう…お婿に行けない……。」
「裸を見られただけで大袈裟だなキミは。」
あはははと笑う菫。それにつられるように、直樹も引きつった顔で笑った。
「それじゃあ、作戦を説明するね。」
彩華の鼻にはティッシュが詰められていた。
さっきの手刀で鼻血が噴き出していたからである。
「直樹くんは今からセントリーに行って、お嬢様達に気づかれないようにしてね。後は……」
まだ彩華の話は続いているのだが、直樹の耳には入ってこない。
