「…………。」
腹部がジワジワと熱くなってきたので、菫は目線を下に向けた。
長刀が刺さっていた。ポタポタと血が長刀を伝って落ちていく。
「まさか掌底を使えるなんてね。」
円は体を起こしていた。
「バカな……がはっ!?」
口から少量の血を吐く。ベチャッと円の顔に血がかかり、それをペロッと舐める。
円の長刀を握る手に力が入ったのがわかったので、菫はバックステップして長刀から離れる。
その瞬間、ブシュッと血が吹き出す。そして急に力が入らなくなり、円から1メートルも離れられずに倒れた。
「掌底を入れたまではよかったけど、私の回復力を甘く見たわね。」
少しだけフラつきながら、円は立ち上がる。
「クソ…。…不死身め……。」
傷口を押さえながら、菫が言う。
「残念だったね〜。」
長刀を高く上げる。
「(終わり…か…ごめん…蓮。)」
菫は諦めたように目を閉じる。
「………………。」
円は菫を見つめながら、勢い良く長刀を振り下ろした。
しかし、首まであと数ミリのところでピタッと止める。
「いいタイミングで来るわね。私のことが好きなの、次狼?」
円の後頭部に、ショットガンの銃口がピッタリとくっついていた。
「お前も変わらないな、円。菫から離れてもらおうか。」
ガシャンとショットガンのスライドを前後させる。
