たった1つのメールで、ここまで読み取ってくれた仲間という存在に、菫は感謝する。それと同時に頭がクールダウンし、冷静になっていくのがわかった。
木箱を開けると、中には刀が入っていた。柄と鞘は白色、刀身は黒龍とは正反対の純白。
黒龍の対になる刀、『白龍』
白龍をベルトに付ける。右に白龍、左に黒龍である。
「そういえば…あなた二刀流だったわね。」
「一本でも二本でも関係ない、肝心なのは自分だ。構えろ、円!!」
二刀を構える菫。
「いいわ、もっと私を楽しませて!」
生きの良い獲物を見つけた肉食獣ようにニタリと笑いながら、一瞬で菫との距離を詰め、肘を肩の位置まで引き上げて、突きを繰り出す。
雨のような突きを、菫は刀で防がずに、巧みなステップでかわしていく。
「やるじゃない。」
円は右手で突きを繰り出しながら、左手でコートから小刀を三本取り出す。
「(ここだ!!)」
待っていたと言わんばかりに、菫は突きの雨をかいくぐって、円の懐に入る。
「なっ!?」
不意に距離を詰められて、円はバックステップしながら小刀を投げる。
投げられた小刀の軌道を、菫は一瞬で予測する。
「(二本は当たらない、一本は左肩に当たるが問題ない位置。)」
予測した通り、二本は外れて、残りの一本が菫の左肩に刺さる。
