牛乳と猫スーツ。




電話を切って、ポケットにケータイを直す。



次狼は階段を上がって行った。






【デパート・屋上】





直樹達3人がベッドで寝ていたときと同じ頃、屋上では刀と刀がぶつかる音が響いていた。




菫は所々に軽い切り傷を負っているが、円は無傷だった。





「くっ……。」




バックステップで円と距離を取る菫。




肩で息をしながら、刀を中段に構えて、相手の出方をうかがう。






「(やはり、強い…。)」




グッと歯を食いしばりながら、相手の強さを改めて実感する。




円は刀を持っているが剣士ではない。あくまで武器の1つに過ぎないのだ。






もしこの戦いが剣道なら、菫は勝てるだろう。
しかしこれは剣道ではなく、ルールのない戦いだ。どんな卑怯な手を使っても勝てればいい。





今は刀だけで戦っているが、拳や蹴りも使える。円は本来、蓮と同じようにトリッキーな攻撃をしてくる。おそらく、あのロングコートには色々な物が入っていることを菫はわかっている。






なかなか攻められない菫をよそに、円は刀についた菫の血を舐める。





「うん、おいしい。」




満足げな顔で言った。