休みの日でも、部活の手伝いなどをしているので制服をきちんと着ているので、優華の私服を初めて見た瞬間であった。
「あの…直樹さん?」
優華が心配そうに直樹の顔を覗き込んでくる。
「え!?」
「私の服、おかしいですか?」
「いや、そんなことないよ!すごく似合ってるよ。」
かつてないほどの速さで首を横に振る直樹。
「そうですか。ここではあまり私服を着ないので、今時のファッションとかわからないので…。」
「すごくいい感じだと思う…。」
うまく目を合わせられずに空を見ながら言った。
「それじゃあ、行きましょうか。」
「そうだね。」
優華を後ろに乗せて、直樹は自転車をこぎ始めた。
太陽は昇っているが、やはり12月、冷たい風が直樹の耳を冷やし、徐々に冷たさが痛みに変わっていく。
「(痛っ…。)」
ジンジンと痛みが強くなってくる。
突然、フワリと暖かい物が顔の下半分に巻かれる。
優しい香りがする、ピンクのマフラーだった。
後ろを振り返ると、優華が微笑んでいたので、直樹も微笑み返す。
そんな、ぽわぽわした雰囲気で2人はデパートに向かった。
