「おはよう…。ぜんぜん気づかなかったよ。てか俺のジャージ…。」
優華は昨日持っていった直樹のジャージを着ていた。
「なんのことです?」
笑顔で知らないふりをする優華。その笑顔が眩しすぎて、直樹は何も言えなくなった。
「それより買い物はいつ行くんです?」
「今日か明日に行こうかと。」
沙織が捕ってきたと思われる未知の魚を食べながら答える。焼かれて白目になりながらも、こちらを見ている気がした直樹だが、気のせいだと自分に言い聞かせて食べていた。
「明日はどうです?デパートがセールだったはずです。」
直樹と同じ定食の味噌汁を飲みながら優華が話す。
「マジで?」
「マジです。」
「そっか。なら明日にしよう。」
言い終えて、パクッとご飯を食べる直樹。
「そうしましょう。」
その後、2人はたわいのない話をしながら食べていた。
食べ終えて、2人は廊下を歩いていた。
「阿部!神崎・妹(いもうと)!」
後ろから名前を呼ばれて、2人が振り返る。
「ん?どうした廣島(ひろしま)。」
「やっと見つけた…。ちょっと時間あるか?」
肩で息をしながら廣島と呼ばれた男子生徒が言う。
