「それじゃあ、これで…。」




ペコッと軽く頭を下げて、ハシゴから下りようとする。







「待って!」




帰ろうとするナッシュを呼び止める。





「お話を聞かせて…。」




「はい。」




笑顔で頷くナッシュ。ユニフィーネは窓の近くにイスを持ってくる。





ナッシュの話を聞きながら眠るユニフィーネ、手慣れたように彼女をベッドまで運び、彼は帰っていった。






それから間もなくのこと、周りの国々が戦争を始めだしたのだ。そしてその火種はこの国にも…。



長く中立を主張していたこの国に、隣の大国が同盟を持ちかけた。





圧倒的な軍事力を誇る大国を見て、国王は同盟を決意した。





「婚約…ですか。」




朝、父である国王に呼び出され、ユニフィーネが話を聞かされる。




大国が出した条件は、王子とユニフィーネ婚約であった。





祖国と国民を守るためにユニフィーネは婚約を了承した。





しかし事件が起きた。




大国の王子が同盟の最終的な話をしにきたとき、ユニフィーネの部屋へ行き無理やり押し倒そうとしたのだ。