イブ・スタンプラリーが終わった次の日、つまりクリスマスである。
本来なら普通に授業があるのだが、蓮が何かしたらしく、休校となった。
昨日仲良くなった人達には嬉しい限りだろう。
【生徒会室】
「ふむ、直樹は冬休み残るのか。」
銀色の髪を黒色のカチューシャで前髪を後ろにしている蓮。
昨日の夜に男の姿に変わったらしい。
「はい。会長は家に帰るんですか?」
「ああ、明日の終業式が終わったら帰るよ。」
何枚も積み重なっている書類に目を通してから判子を押す。
「そうなんですか、てっきり会長は残ると思ってたんですけど。」
「まあ、俺も残るつもりだったんだが、去年残ったからって次狼と菫に言われてな。今年は帰ることになった。」
切りがいいとこまでいったのか、蓮は手を止めて話す。
「彩華と優華も残るそうだ。」
「はい、聞いてます。」
「手ぇ出すなよ。」
ギロッと鋭い視線を直樹に向ける。
「出さないですよ…。」
「次狼と菫も残るから、何かあれば連絡くるから。すぐに飛んでくるぞ…。」
「だから、出しませんよ!」
「ふむ、まあいい。それより…。」
蓮はチラッと視線を直樹の後ろに向ける。