よっこらせと、菫がグルグル巻きの蓮を担ぐ。
「菫さん、何を!?」
「ふははは!さらばだ!!」
そのまま生徒会室から走り去った。
「何だったんだ…。って、会長!!」
慌てて廊下に出る直樹。
「バカ野郎!!!」
急に大声が聞こえて、直樹はビクッと驚く。
声がした方を見ると、次狼が菫を正座させて説教していた。
常識人がいて本当に助かった瞬間である。
「ん?直樹か。こんな朝早くにどうした?」
説教を終えた次狼が蓮を背負いながら直樹に話しかけた。
「会長がメールで次狼さんと俺を間違えてしまって…。」
「それは悪かったな。コイツはスイッチがオフになるとこうなってしまう。許してやってくれ。」
「いえ、会長が頑張ってるのは見ててわかりますから。」
「そうか。それじゃ、俺は蓮を生徒会室に寝かせてくる。明日のイベントもあるし、今日は仕事はないからな。」
そう言って、次狼は生徒会室に入っていった。
………………………。
……………。
……。
