「うちの妹に何するつもりだ。」
いつの間にか相談を終えた蓮が菫の後ろに立ち、丸めた雑誌で菫の頭をパコッと叩く。
「もう終わったのか?」
「ああ、似たような相談だったから。全部恋愛相談、明日から取りかかるよ。」
蓮がツインテールの片方の先を人差し指でクルクルと巻ながら話す。
「イベントはどうする?クリスマスまで、そんなに日はないぞ。」
「それも考えるさ…。今から生徒会室にこもるよ。」
蓮が机に部室の鍵を置いて、部室を出ようと振り返る。
「ちょっと待て、蓮!!今日から私は夜1人で寝なきゃいけないのか!?」
ガッと蓮の腕を掴みながら菫が言う。
「今までずっと1人で寝てたろ…。意味が分からないネタに私を巻き込むな。」
菫の手を振り払い、歩き出す。
「致し方ない…。力尽くでぇ〜!!」
どこからともなくロープを取り出して、蓮に飛びかかる。
「頭を冷やしてきなさい。」
ボスッと顔面に蹴りが当たり、部室のガラスを突き破り、雪が降り積もるグラウンドに頭から突き刺さる菫。
