「でも、こういう勝負事って会長強いんじゃないの?」
「大丈夫です。ポーカーやブラック・ジャック、大富豪など、賭事のカードゲームは異常なまでに強いんですが、それ以外は普通と言いますか…むしろ弱いです。」
「なんか意外だな…。」
直樹がチラッと蓮を見る。
蓮は難しい顔をしながら、彩華の手札からカードを引いていた。
【数分後。】
1位…直樹
最下位…蓮
「(本当に弱いんだ…。)」
最後は蓮と彩華のババの引き合いが続き、彩華が勝利した。
「それでは罰ゲームで〜す!」
優華が楽しそうに言って、仮設の更衣室に蓮を入れて、紙袋を手渡す。
「姉さま、それに着替えてくださいね。後は袋に入っているメモに従ってください。」
「まあ、構わないが…。」
直樹が一体何を手渡されたのだろうかと思っていると、更衣室のカーテンが開く。
「に、にゃ〜。」
バニーガールの衣装に似たキャットガールの衣装を着て、膝をついて、手をグーにして手首を曲げて猫のポーズで、蓮が出てきた。
「なんだこれ…。」
直樹は意味がわからずに立ち尽くすしていた。
