蓮の左手を彩華が平手打ちして包丁がクルクルと宙を舞う。
「姉貴、なんてことするの!!酷すぎだよ!」
「彩華も食べたじゃん。ちなみにアレはウパ子だ。」
「この外道〜!」
ポカポカと蓮を叩く。
宙を舞っていた包丁が雪が操作していたパソコンのキーボードに刺さる。
「外でやれぇ〜!!!!」
雪の怒声が部室に響いた。
………………………。
……………。
……。
「怒られてしまった。」
「姉貴が悪いんだからね!」
「アレは2人とも悪いと思うけど…。」
「いや、そんなことより…。なぜ俺の部屋にいるんだお前ら。」
直樹達3人は次狼の部屋にいた。
「公平なジャッジができるし、それにコタツあるし〜。」
蓮がコタツに入りながら、置かれているみかんを取る。
「姉貴ぃ〜!私は怒ってるの!!」
彩華が蓮からみかんを奪う。
「お腹減ってたんだもん。」
ぷくっと、蓮が頬を膨らませる。
「そんなの知らないよ!」
パシッと両手で蓮の両頬を叩く。いきなりだったのでプフゥと口から空気が出た。
