ケータイをポケットに入れて、猫スーツを着ることにした。
中はまるでロボットの操縦席のようにモニターがあり、各部異常なしと表示されている。
『マスターより、許可が出ました。あなたの名前を教えてください。』
「名前?直樹だけど…。」
急にシステム音声が聞こえて、直樹は驚きながらも答える。
『直樹…登録しました。これよりマスターに代わりまして、私がサポートします。』
「君には名前あるの?」
『シロとお呼びください。それでは行きましょう、ボディアシスト始動。』
シロが言い終えたと同時に体が少し締め付けられる。
『追跡します、窓から出てください。』
「了解!」
直樹が窓から飛び出す。一気に落下し、両足で着地する。
「すごい…痛くない!」
『当然です。このままグラウンドへ向かってください。』
シロに言われた通りにグラウンドへ向かう。
『重心を前にしてみてください。』