「直樹くんは…Sっと…。ふふふ……ガクッ。」
ポケットから出した手帳にメモしながら、彩華は気を失った。
「夜で良かった、誰かに見られたら登校できないよ。」
「あら?」
不意に後ろから声がしたので、恐る恐る振り返る直樹。
そこには眼鏡をかけ、ロングの黒髪を三つ編みにし、制服を着た女子生徒が立っていた。
「お散歩中?」
女子生徒が笑いながら言った。
「ち、違います!」
ブンブンと首を横に振って否定する。
「ああ、ごめんなさい。躾(しつけ)中よね!気を失うほどの躾という名の激しい攻めよね!!」
「違ぁぁぁぁ〜う!!」
直樹はその女子生徒に説明した。
「そうだったんだ…。」
本当に残念そうに溜め息を吐く女子生徒。
「残念そうな顔をしないでほしいんですが…。」
とりあえず理解してくれたみたいなので、ホッとする。
「それより、あなたは誰ですか?しかもどうやって入ったんです?」
「私は瀬藤愛梨(せとう あいり)、オカルト部よ。校舎への侵入なんて私にとっては造作もないことよ。」
えっへんと腰に手を当てて胸をはる。
「(この学園にもオカルト部とかあったんだ…。なんか危なそうな人だな、いろんな意味で……。)」
じ〜っと愛梨を見ながら心の中で呟く。
