こんな日常が一週間ほど続いた。
菫と雪と次狼。この3人が1日交代のように学校におり、部活や生徒会を運営していた。
ただ蓮だけは帰ってこなかった。
そして、さらに一週間が過ぎた。
いつものように学食で食べながら、テレビのニュース番組を見ていた。
『またもや無名県にて、工場が爆発する事件が起こりました。これに対し警察は、今回も事件ではなく事故であると説明しております。』
「また爆発事故か…。二週間ずっとだ。」
一体何が起きているんだろうと思いながらも、どこか他人ごとのようにテレビを見ていた。
【昼休憩中・自販機前のベンチ】
自販機で牛乳を買ってベンチに座って飲んでいると、雪に話しかけられる。
「直樹くん、今日は依頼ないから部活は休みよ。」
「わざわざ、ありがとうございます。」
「たまたま見かけたから、伝えただけよ。それじゃあね。」
「雪さん。」
どこかへ行こうとする雪を直樹が呼び止める。