ロケットに水を入れ、発射台に乗せて空気入れでシュコシュコと空気を入れる。
「よし、空気はそのくらいだ。それじゃあ、コレを。」
蓮にリモコンを渡される。
「やっちゃえ〜!直樹くん!!」
「う、うん。それではポチッとな。」
ピッとリモコンのボタンを押すと、バシュッと軽快な音と共にロケットが空高く飛んだ。
「おお〜高い高い!」
「いい高さだ。」
「なんか楽しいかも。」
すかっかり2人のペースにのまれた直樹だった。
「さて、もう一発。」
発射台を数台置いて、そのうちの1つを蓮が飛ばす。
「おっ、いい角度、風もないし、これはかなり飛んだな。」
高く遠く飛んだロケットが校舎の方に飛んでいく。
急に吹いた向かい風でロケットが急降下して、歩いていた人にコツンと当たった。
「うわっ!当たっちゃいましたよ!?」
「先端は当たっても大丈夫な素材だから、いいんじゃない?」
「そういう問題じゃないよ!会長、謝りに行きましょう。」
「あれは必要な犠牲だ。残念だが…その命、無駄にはしない!」
グッと拳を握りしめながら蓮が言った。
「それじゃあ、もう一発〜。」
「無駄にしてるじゃないですか!!」
直樹のツッコミをよそに、蓮がもう1つロケットを飛ばす。
