「真里香ちゃんに呼び出されちゃった。私はこれで失礼するわね〜。」
笑顔で手を振りながら真由香が部屋から出て行った。
ナイス、真里香!と、直樹は心の中でグッと親指を立てる。
「悠斗、大丈夫?」
「おお、直樹か…。俺は今まで色々なラーメンを食べてきたが……あんなラーメンは食べたことがない…。」
悠斗が天井を見つめながら話す。
「これ、会長が作ったおかゆだけど食べられる?」
「蓮さんが…?もらうよ。」
おかゆが入った小さな土鍋を悠斗に渡す。
「味覚…生きてるだろうか?」
悠斗が苦笑しながら一口食べる。
「もぐもぐ………。ん!?」
ガツガツと一気に食べる。
「うめぇ〜!!こんなうまいの食ったことねぇよ!」
悠斗が泣きながら手を合わせる。
「悠斗、熱はどう?下がった?」
「下がった気はするんだが…。」
悠斗が体温計を脇にはさみ、少し待つとピピッと音が鳴り、見てみると38度だった。
「う〜ん。まだ高いね。」
「一発で治る薬とかねぇかな〜?ついでに、かわいい看護婦さんも。」
笑みを浮かべながら悠斗が言う。
「そんなこと言ってたら、またエリーゼが来て注射刺されるよ。まあ、今日は大丈夫だと――――――」
「待たせたナ〜!エリーゼ参上ダヨ!!」
