「ああ、そういうことか、わかったよ。」
何を理解したのか、沙織がブレザーを脱ぎ、シャツのボタンに手をかける。
「まったく、人前でなんて…君はいい趣味をしている。」
「バカ、違う!!お前も生徒会室に行くんだよ!!」
沙織の手を掴み脱ぐのを阻止する。
「なぜだ?私達は騙されていたのに。」
「好きで騙してたわけじゃないだろ?それに…。」
直樹がチラッと教卓の方を見る。
そこにはまだドス黒いオーラをまとったこーちゃん先生が笑顔で直樹達を見ていた。
「行かないと、先生か会長のどちらかに殺される…。」
銃殺か撲殺か好きな方を選べと言われているようなものだ。
「しかたない、他ならぬ君が言うんだ。ついて行こう、ゲームのように君の後を歩いてな。」
『沙織が仲間になりました。』
どこからかファンファーレが鳴った。
「直樹くん。」
声をかけられ、振り返ると彩華と優華がいた。
「私達も行くよ。」
「責任ありますから。」
『彩華と優華が仲間になった。』
ファンファーレが鳴った。沙織の携帯電話から。
「お前かよ!」
「いや、雰囲気でるかなって。」
